PREMIER LEAGUE DATA
残り何試合、何ポイント差までなら逆転優勝できるのか?
フットボールのリーグ戦における「逆転可能な勝ち点差は、残り試合数と同じくらい」という言説。
プレミアリーグでは実際どうなのか。
1995/96〜2025/26のプレミアリーグ過去31シーズンについて、
- 勝ち点で首位にビハインドがあったチームが逆転優勝したシーズン数
- 実際に逆転優勝した最大勝ち点差
をまとめて、「逆転可能勝ち点差 ≒ 残り試合数」という言説を検証する。
1. 勝ち点で首位にビハインドがあったチームの逆転優勝はどれくらい起きているのか
各チームの消化試合数を揃えた上で、残り試合数ごとに「その時点で勝ち点首位にビハインドがあったチームが最終的に優勝したシーズン」が31シーズン中いくつあったかを集計した。
| 残り試合数 | 勝ち点ビハインドから優勝したシーズン数 |
|---|---|
| 20 | 13 / 31 |
| 19 | 13 / 31 |
| 18 | 13 / 31 |
| 17 | 12 / 31 |
| 16 | 10 / 31 |
| 15 | 6 / 31 |
| 14 | 7 / 31 |
| 13 | 9 / 31 |
| 12 | 8 / 31 |
| 11 | 8 / 31 |
| 10 | 8 / 31 |
| 9 | 6 / 31 |
| 8 | 6 / 31 |
| 7 | 5 / 31 |
| 6 | 3 / 31 |
| 5 | 2 / 31 |
| 4 | 2 / 31 |
| 3 | 2 / 31 |
| 2 | 0 / 31 |
| 1 | 0 / 31 |
※同じシーズンが複数の残り試合数に含まれる。例えば、最終優勝チームが残り6試合時点でも5試合時点でも首位にビハインドしていれば両方にカウントしている。
※各地点では各クラブを同じ消化試合数に揃えて比較している。
残り試合数と逆転優勝率
その時点で勝ち点首位にビハインドしていたチームが最終的に優勝した割合
※ 同じシーズンが複数の残り試合数に含まれるため、残り試合数が減っても逆転優勝率が単調に下がるとは限らない
出典:Football-Data.co.ukの試合結果データをもとに集計
- 残り10試合時点では8/31シーズン(約26%)で逆転優勝が起きている。
- 残り6試合で10%を切る。
- 残り2試合になると勝ち点で首位にビハインドしていたチームが逆転優勝した例は一度もない。
2. 何ポイント差まで逆転できたのか
次に、最終的な優勝チームが各時点で最大何ポイント首位から離されていたのかを見る。
| 残り試合数 | 最大ビハインド(ポイント) |
|---|---|
| 20 | 10 |
| 19 | 10 |
| 18 | 12 |
| 17 | 9 |
| 16 | 11 |
| 15 | 12 |
| 14 | 12 |
| 13 | 12 |
| 12 | 9 |
| 11 | 7 |
| 10 | 5 |
| 9 | 5 |
| 8 | 3 |
| 7 | 5 |
| 6 | 8 |
| 5 | 5 |
| 4 | 5 |
| 3 | 3 |
| 2 | 0 |
| 1 | 0 |
逆転可能とされる勝ち点差と、実際の最大ビハインド
逆転可能とされる目安と、実際に逆転優勝したチームの最大ビハインド
出典:Football-Data.co.ukの試合結果データをもとに集計
- 残り10試合時点で実際に逆転優勝した最大のビハインドは5ポイントだった。
残り10試合の段階で6ポイント差なら何となくまだ行けそうな気もするが、過去31シーズンではここから逆転優勝したチームはいない。
残り6試合以降
残り6試合以下で逆転優勝したシーズンとチームは以下の通り。(括弧内はその時点での首位との勝ち点差)
| 残り試合数 | 逆転優勝したシーズン・チーム・勝ち点差 | 件数 |
|---|---|---|
| 6 | 2009/10 チェルシー(1)、2011/12 マンC(8)、2013/14 マンC(1) | 3 |
| 5 | 2011/12 マンC(5)、2013/14 マンC(3) | 2 |
| 4 | 2011/12 マンC(5)、2013/14 マンC(3) | 2 |
| 3 | 2011/12 マンC(3)、2013/14 マンC(3) | 2 |
| 2 | なし | 0 |
| 1 | なし | 0 |
※同じシーズンが複数の残り試合数に含まれる。例えば最終優勝チームが残り6試合時点でも5試合時点でも首位にビハインドしていれば、両方にカウントしている。
上記の重複があるため件数だけを見ると実際よりも逆転が多く起きているように見えるが、残り6試合以下で逆転優勝したシーズンは31シーズン中以下の3シーズンのみ。
- 2009/10 チェルシー
- 2011/12 マンチェスター・シティ
- 2013/14 マンチェスター・シティ
(2009/10チェルシーは残り6試合で1ポイント差だったが、残り5試合ではすでに勝ち点首位に立っている)
特に残り6試合で8ポイント差まで離されたところから逆転している2011/12マンCは異常。
2009/10チェルシーと2013/14マンCはいずれも残り6試合時点では1ポイント差だったことを考えると、2011/12がかなり特殊なケースだったことが分かる。
「逆転可能勝ち点差 ≒ 残り試合数」なのか
過去31シーズンを見る限りそのまま当てはめるのは難しいか。
- 残り10〜8試合くらいなら4〜5シーズンに1回程度は逆転優勝が起きているが実際にひっくり返した差は最大でも5ポイント。
- 2011/12マンCのように残り6試合・8ポイント差から逆転した例外もあるが、これをもって「逆転可能勝ち点差 ≒ 残り試合数」と考えるのは無理がありそう。
少なくともプレミアリーグ過去31シーズンでは「残り試合数と同じ勝ち点差までなら逆転できる」というよりそれよりかなり小さい差で優勝争いが続いているケースが多かった。
集計について
対象は1995/96〜2025/26のプレミアリーグ31シーズン。
延期試合などによる消化試合数の差の影響を避けるため、各地点では各クラブを同じ消化試合数にそろえて比較した。
たとえば「残り10試合」は38試合制のシーズンなら各チームの28試合終了時点で比較している。
そのため実際の日付時点の順位表で語られる「最大○ポイント差」と本稿の数値が一致しないケースがある。
また同勝ち点の場合は「首位からのビハインド0」とし、本稿では勝ち点差のみを扱っている。
出典:
Football-Data.co.uk の試合結果データをもとに集計